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発表を終え、トロンハイムを去る1


さる木曜日に無事修士論文の発表を終え、早速
この週末にトロンハイムを去り、ホウゲスンに引っ越してきました。
今回はその様子を書こうと思います。

木曜日の私の発表はわりといい感じの午後一番、1時に設定されていた。
9時前から始まった同僚の発表を見る。詰め込みすぎて、早口でわかりにくく
なってしまっている発表もあった。中には非常に厳しい批評をするエバリュエーターもいる。
昼休みをはさみ、午後一番私の発表。
与えられた時間は45分であるが、それは、批評も含めての時間であって、
私の発表は20分ほどだ。
用意したPowerPointのスライドは23枚。いくつかのスライドは写真と
少しの単語だけなので、時間的には大丈夫なはずだ。
発表が始まると私は意外おちついており、淡々と進んだ。
一番前の列に陣取るエクスーターナルエバリュエーターに畳み掛けるつもりで話す。

無事終え、ついにエバリュエーターのコメント。
以前の記事に書いた用に、彼はかなりの大物であり、発表前の教授からの紹介でも、
「彼以上にすばらしいエクスターナルエバリューエーターは得ることはできないよ、素子」
と言われたのであるが、確かにそうだと思う。
そして大物はやはり大物であり、人間の出来かたが違うなと思った。
基本めちゃくちゃポジティブである。
「あなたは素晴らしい仕事をしたと思う」と始まる。
コメントから彼が私の論文の一字一句を読んでくれているのがわかったし、
指摘は的確であり、基本的に私と同意見だ。
(私が自信がなかったパートはやはりあまりよくなく、ここ面白いんちゃうん、というパートは評価が高い。)
英語に関しては、
「たまに何が言いたいのかわからないところがあったが、
あなたが全くコンセプトの違う母国語をもち、大学教育もその母国語で受けてきているのは知っているのでこの際何も言うまい」と言ってもらった。
(発展途上国の多くの国では、大学教育は英語(時にフランス語、又は主にその国の宗主国もしくは経済的に支援している/た国の言葉))で行われることが多いので、私のクラス7人のうち、英語以外の言語で大学教育を受けたのは、日本人の私とチベット人の中国語のみであった)
そしてまた、「あなたがこんなに長い文章を英語で書いたのもきっと人生で初めての経験なのでしょう。そう考えるとあなたは非常よくやった」と。
彼の言う通り、今まで英語でA4100枚の文章を書いた事も無く、英語の力不足はこの論文を書いている間、常に感じてきた事だ。

論文の構成に関しては基本的によく、しかしサマリーの部分を途中で小出しにしてしまった分、
最後の章が尻つぼみになってしまっている。
アイダーダックの小屋に関しては非常に愛情が感じられ、ポジティブなエナジーを感じる。
今後誰かが同様の調査をした場合には、私の仕事は確実に引用されるだろう。
等。

ということで、前向きで細かいことはごちゃごちゃいわないという彼の
大物振り、人間性の素晴らしさのおかげで、
発表はかなりいい感じに、わたしとしても大変に気持ち良く終わる事ができた。

評価は他の生徒の評価との兼ね合い等もあるので、まだ手元には来ていないが、
ひとまずめでたしめでたしである。

写真はその夜彼氏のお母さんにもらった、修了おめでとうの花束(正確には花鉢か?)
発表を終え、トロンハイムを去る1_b0109265_22265813.jpg

by motokologic | 2007-06-13 22:01 | Landscape/ Urban pla
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